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東京地方裁判所 昭和42年(借チ)1056号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔決定理由〕1 鑑定委員会の意見は、次のとおりである。

地代については、地価、税金の増額及び近隣の地代を勘案して三、三平方米あたり月金五〇円を相当としている。

次に、本件土地の更地価格を三、三平方米あたり一八万円、借地権価格をその七割にあたる一四万四〇〇円と認め、本件借地契約が更新後四年を経過している点を考慮して、申立人が相手方に給付すべき金額として、借地権価格の五%を増築する建物の整地面積一三二・二三平方米(四〇坪)分について計算した金二八万八〇〇円を相当としている。

2 前記のとおり、甲建物の朽廃の時期を予測することは困難であるが、借地権の存続期間満了までには朽廃に達すると認められる。乙建物は昭和三二年頃新築されたものであるから、今後二〇年以上存続すると考えられるが、乙建物は甲建物の附属建物ともいうべく、従つて甲建物が朽廃に達すれば、本件借地契約はその時に終了するものと解される。しかし、本件申立てにかかる増築がなされれば、乙種物の存在と相まつて、甲建物が朽廃しても借地契約は終了しないものと考えるのが相当である。とすれば、本件増築の許可は、相手方に対して借地契約終了の機会を遅らせるという点で不利益を与えるというべきであるから、その不利益を調整するため、申立人に対し、相手方に相当額の金銭の給付を命ずるのが相当である。

右の相手方の受ける不利益をいかに評価するかは困難な問題であるが、当裁判所は本件借地契約の経緯その他諸般の事情を綜合し、本件土地の価格(本件土地全部)の一%をもつて相当と認める。(本件土地の価格は、鑑定委員会の意見によれば、三・三平方米あたり一八万円であるから、右金額は合計三〇万三、四四〇円となる)。よつて、一万円未満を切捨てた金三〇万の支払いを命ずることとする。

地代については、鑑定委員会の意見に従い、月額三・三平方米あたり金五〇円に増額することを相当と認める。(西村宏一)

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